夏になると、いつもこのお店のことを誰かに話している。なぜか押上のカフェと言ってしまうのだが、東武線の曳舟駅が一番近い。
いつも好きなカフェに行くときは、これはと思っている一番好きな服を着ていくことが多い。シンプルなワンピースだったり、最近はリネンの心地よいセットアップだったり。おしゃれしていくというよりも、ただ心地よく時を過ごしたいのだと思う。
しかしこの店に行くとき、なぜか私はいつも、さまざまな事情から、好きな服を着ていくことができないのである。
そもそも、曳舟というのは、よほど用事でもないと降りない駅だが、この駅周辺に用事があることは、残念ながら私の場合はほぼ皆無である。
では、この曳舟に降りる日というのは、どういう日かというと、たまたま曳舟を通る電車に乗っていて、たまたま時間があって、途中下車をしてでもカフェに行きたい気分の日。ということになるのである。
この店に入るのは、おそらくこれで3回目か4回目くらいである。
1度目は、たしか旅のあとだった。瀬戸内海をめぐる長い旅から戻る途中だった。小雨が降っていて、大きなキャリーバックを持っていたのを覚えている。旅の帰り道だから、着ていたのは適度にリラックスできる、ちょっと年季の入った、それでもまあまあお気に入りの、ブルーのリネンチュニックだった。
帰りがけにたまたま曳舟を通ったので、途中下車してサンドイッチを食べたのである。そのときの「おいしい!」の記憶が忘れられず、2度目は何かのついでに遠回りして曳舟を目指し、スイーツとコーヒーをいただいた。
3度目も、旅のあとだった。このときはこれまた瀬戸内海をめぐったあとで、何を思ったか夜行バスで帰ってきたのである。東京に着いたのはもちろん朝。朦朧とした頭と体で、モーニングに行こうと思いついたのは、この東向島珈琲店であった。夜行バスの旅だったので、おしゃれとは程遠いリラックスウェアであった。
4度目の今回は、私はどんな格好をしているかというと、灼熱の東京砂漠で上下スーツだったのだが、毎度のことながら仕事後すぐにジャケットは脱ぎ、シフォンフリルブラウスの前ボタンは全開にして、インナーはスクエアネックのトップスにパールをあしらったミキモトのネックレス。
日差しが強いので、キャップなんかもかぶっている。ファッションバランスのかけらもないが、合法的に服は着ている。勘弁してください。
というわけで、全開のブログ記事から、帰りに途中下車してたどり着いたのが東向島珈琲店なのでした。
なんといっても、わたしはこちらで粒マスタードつきのサンドイッチが食べたいのです。
頭のてっぺんから汗だくで、わけわからん格好で到着してしまう私をおゆるしください。。。
着きました。以前は気がつかなかったけど、「コーヒー&レアチーズ」って書いてありますね。
ひさしぶりに、レアチーズケーキ、いっちゃいますか。
どれも美味しそうですが、ここのところ白桃が食べたくて仕方なかったので、新潟県の白桃に決めました。
モーニングメニューです。ジンジャーシロップの水割り、サンワローランの食パンを使ったトースト、自家製マヨネーズで和えたタマゴ、自家製フルーツソース(ブルーベリーのジャム)、自家製ドレッシングをつかったサラダ、バナナ。飲み物はコーヒーと紅茶があり、追加料金で水出しアイスコーヒーに変更も可。
これを見て、またすぐにモーニング食べに来たいと思った私です。
水出しアイスコーヒーと迷いましたが、体調と相談して、一目で惹かれたKANIGAWA紅茶に決めました。やんばるの自然の中で育てた良質な茶葉とのこと、大自然のエネルギーを体内に取り込んで、少しでも元気になりたい、と思うほど、暑さで体力を消耗しておりました。
この珈琲店が素晴らしいと思うのは、珈琲だけでなく、紅茶にも、ほかの飲み物にも、ぬかりなくこだわっているところです。
チーズケーキは食後にいただくとして、まずはサンドイッチを。
ツナのサンドイッチです。ちょーひさびさにいただく、東向島珈琲店のサンドイッチ、とってもおいしかった!!
紅茶は、大自然の力強さを感じる深い味わいがありました。ほのかに野生味を帯びていながらも、喉を通ったあとに追いかけてくる後味は、クセがなく飲みやすい。やんばるの森に思いを馳せながら、大事に味わわせていただきました。
そして、いよいよです。
レアチーズケーキ(白桃のソース)が到着しました。
とろけます。おいしくて、幸せなひとときでした。
ごちそうさまでした!!